タイムリミット(短)
気まずいし一緒に食べれなくて良かった。そう思う反面、「終わるまで待ってて」とか言わないのは那智があたしを想ってない証拠。
なんて可愛くないこと思ってる自分がいる。
返事もせずにケータイを閉じる。
もう教室に那智の姿はなくって仕方ないから1人で食べることにした。
タイムリミットは今日の放課後…
そう自分のなかで繰り返すたび心が重くなる気がする。
「未姫奈?」
俯いてた顔を上げると隼人が心配そうにあたしを見てた。
「どうしたの」
あたしの机のまえにしゃがんであたしの顔をのぞきこむ。
「え?なにが??」
自分でも作り笑いしてるのが分かる。
「なんか…涙目だ」
「そんなことないよ!」
目を擦って笑ってみせるけど
まだ隼人は心配そうな顔してる。