タイムリミット(短)
那智にとってはただバツゲームが終わっただけ。
あたしが友達に戻っただけ。
あたしにとってはそんな簡単なものじゃなかったよ。
バツゲームが終わると同時にあたしの恋までもが終わったんだもん。
「ん?」
まだ涙は止まらないけど一息ついた所でポケットに入ってた那智からの手紙。
内容はだいたい分かる。
けど那智からの最後の手紙。
本当は見たくなんかないけれど
自分が傷つくのは分かっているけれど
那智がこの手紙を書くときだけはあたしのことを確実に思ってくれていたってことでしょう?
思い出になんかしたくないけど
あたしは止められない感情を抑え
中を開いた。