タイムリミット(短)
―――『違うよ、未姫奈。その手紙は…』
――――――『だから未姫奈…!』
あたし、那智の気持ち無視して勝手に言い放って最低だ…。
この手紙渡すとき那智はどんな顔してた?
どんな気持ちだった?
なのに…あたし……
那智もおなじ気持ちでいてくれたのに…
ごめんね。今頃気づいて。
こんな鈍感な女だけど許してくれる?
本当は終わりなんて嫌だよ、那智。
那智に会いたくてあたしは玄関に走った。
玄関を開けた瞬間―――……
「ハァ…ハァ…」
会いたい、と思った人はそこにいたんだ。
肩で息をしながら手を膝について…、