タイムリミット(短)

「え？」




こんなに真っ赤になって話す那智は本当にあたしが見てきた那智なんだろうか。




「友達になれた時は本当うれしくて毎日が楽しみだった。」




こんなにも愛おしい。




「でもどうしてもそれ以上の関係になれなくてあんな卑怯な手を使ったんだ。」




こんなにもこんなにもあたしは那智を求めてる。
そして那智が想ってくれてたなんて。




「ずるいね。」



「分かってるわ！」



恥ずかしそうに話す那智が急におかしくなった。笑ったら那智はすねたけど。




「だから隼人と話してるときだって勝手に妬いてたし。」



カッコ悪い、と呟いてるし那智は目線をあたしからそらした。



あたし、那智を好きで良かった。