タイムリミット(短)
期限は2週間。
ルールはあたしたち7人以外の人に
嘘で付き合ってるということをばれちゃいけないということ。
そしてなるべく周りに付き合ってることを分からせるように
ベッッッタリすること…。
「未姫奈、おはよー」
「おっ…す。」
昨日の今日で朝から那智は普通にあたしに話し掛けてくる。
あたしはこんな挨拶でさえいつもと違う緊張に襲われてるっていうのに…!
「ん?おっす?体育会系?」
ほら、またニッと笑う。
目が線みたいに細くなってあたしを
見つめてる。
それにつられてあたしまで笑っちゃう。
なんか那智みてると安心するんだよね。
「柔道はじめようかなって」
そんな冗談をこぼすといきなり那智は真剣な顔になった。
大きな目があたしをとらえて逃がさない。
そしてあたしの耳元に近づいて囁いた。
「俺達付き合ってるんですよね。今日お昼2人で食べよーね」