Boys Kissシリーズ・『病のキス』
顔が近付く気配。

思わず目を開けると…目を閉じたアイツの真剣な表情が写った。

だからだ。

…キスを許したのは。

熱くて、震えている唇を心地良く感じてしまうのは、きっとオレの体調が悪いからに違いない。

……ずっとこのままでいたいなんて思ってしまうのも、きっと……。

唇を離したアイツは目を開けて、固まった。

「あっアレ? いつ起きてた?」

「…ずっと、だ」

「えっ? …あっ、寝たフリ!?」

途端にアイツの顔が真っ赤に染まる。

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