ブラッディ・ロマンス。【短編】
神藤くんの机の上には彼のカバンが置かれていて、
校内にいるのは間違いない。
だけど、教室で待っていても、彼が戻ってくる様子はなかった。
大人しく待っていた時間は、わずか30分ほど。
それなのに、待っていると時計の針の進みが遅く感じて、いらいらする。
「…どうしよう」
3日に1度というペースを乱したことは今までないけど、
彼が来ないということは明日にしてもいいのかな。
初めてのことで、どう対処したらいいのか、迷っていた。
携帯も見た。
でも、メールも電話もない。
神藤くんの携帯にかけてみたけど、コール音が耳に響くばかり。
…神藤くんは今、何をしてるの?