ブラッディ・ロマンス。【短編】
手はガタガタと震え、じんわりと汗がにじんでいる。
あたしは息すらも止めるかのように、体全体に力を入れていた。
何が行われているの?
…確認、しなくちゃ。
そう思うと、足音をたてないようにゆっくりと上っていた。
踊り場にさしかかり、隠れるようにその先を覗き込む。
飛び込んできたその光景に、
手すりにつかまらなければ立っていられないほど、
衝撃を受けた。
あごの下で切りそろえられたその髪。
顔は見えないけど、女子は柏木さんだった。
たぶん間違いない。
そして、