ブラッディ・ロマンス。【短編】
あたしが、彼を見下ろす形になってる。
色っぽい瞳。
ドクン。
彼を見ていると、胸が高鳴る。
今度は体にしびれが走る。
神藤くんがあたしの頭を引き寄せ、耳もとにささやく。
「キスしてくるなんて、雛野(ヒナノ)って意外と大胆?」
「へ?」
一瞬ぽかんとなって、自分が何をしてしまったか理解した。
あたし、神藤くんを…襲っちゃった…!?
サアッと血の気が引いた。
あ、あたし、何してるの!?
何やったの!?
ファーストキスもまだだったくせに…!!!