ブラッディ・ロマンス。【短編】
その姿が色ッぽい。
視線を上げると、驚きで薄く開いた唇が見え、
それにまた触れたくなった。
もう一度、キスをする。
深く、長く。
オレが満足して離れると、雛野の唇が言葉をつむぐ。
「あ、あたしの、血を…吸った?」
わかるもんなんだな。
オレがうなずくと、彼女はその場に崩れ落ちた。
その後を追うように、オレも膝をつく。
自然と口角がもちあがり、彼女の首を撫でる。
彼女の体がビクンと震えた。
オレに反応している。
…可愛いな。