ブラッディ・ロマンス。【短編】
――やっぱり。
思っていた通りの告白。
こうしたことは今までに何度もあった。
オレへの思いは嬉しいけど、それには応えられないんだ。
もしも付き合って、吸血鬼だとバレたら…。
そう考えると、
よく知りもしない女子と付き合うなんて選択肢はなかった。
まっすぐにオレを見つめる瞳。
それを見ることが辛い。
オレはその目をそらして言った。
「ごめん、君じゃダメなんだ」
もう何度目かわからない、お決まりの言葉。
途端に、柏木は表情を崩し、オレにすがりついてきた。
「どうして…!? 好きな子がいるの!?」