ブラッディ・ロマンス。【短編】

折りたたまれたそれを開いてみると、

猫のキャラクターのメモ用紙に、『朝の屋上のところに来てください』と書いてある。



ヒナに「少し遅くなる」と伝えようと思ったけど、他の女子と一緒にいたのでやめた。


まだクラスメイトはオレとヒナが仲良くなっていることを知らないはずだ。



もしもクラスメイトにバレたら、変に騒がれて、ヒナが困るかもしれない。



今日はヒナから血をもらう日だけど、どうせ人のいないところでしかできない。


柏木との用事が終わるころには、クラスメイトはみんな帰っているだろう。



戻ってくるという意味をこめて、かばんを置いたまま立ち上がり、

指定された場所に向かった。





階段を上ると、先に柏木が来ていた。



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