だいすき

『柴田、俺、お前のこと好きみたいだわ。だから、付き合え』

ちょっと強引な言い方には目を瞑りそのまま下を向いて、よろしくお願いします、と呟いた。

『しゃ。なら、安達くんって呼ぶなよ。俺も、楓って呼ぶから』

「う、うん。紅馬でいいんだよね。わかった」

軽いSの血が流れる紅馬くん。

『でも今日は一緒に帰れねぇ。帰ったら電話すっから』

かっこよく言った紅馬には、ちょっと疑問点が。

「え、あたしの電話番号知らないよね」

すると紅馬くんは顔を赤くして、あたしの頭を軽く叩いた。

『うっせぇ!今から聞くんだよ!』

「はいはい…」

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