狼王子に監禁されて




「なにいって…」





意識が薄れているせいか
十夜くんの声がよく聞こえない。





「でも今日は
食べやしないよ…
亜美が俺を求めてくるまでね」





十夜くんは自分の体から
あたしを少し離してあたしを見てそう言った。


にっこりと冷たい笑顔を作りながら…。



狼のように
今にも獲物をとって食べてしまうような表情で…。








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