木漏れ日差す丘で
あの日になんでこの丘に来たのか、実際よく覚えていない
確か学校で嫌なことがあって、それで来たんだったと思う
今までにも何度か来たことのあるここは僕のお気に入りで
そしたらそこに、見慣れない女の子がいたんだ
「・・君、誰?」
後ろから声をかけたのがまずかったのか、こっちが驚くほどびっくりされてしまった
次第に泣きそうにかわっていくので、慌てて話を続けた
「え、えっと・・ここら辺の子?」
小さく頷いたあと
「・・・引っ越して、来たから・・」
それ以上に小さい声で話すのがかろうじて聞こえた
ちょっと高めの、柔らかい音が酷く心地好く響いた