ねぇ、振り向いて・・・

それからも毎日学校と練習に追われている日々。

でも、なぜだろう…

爽と電話したあの日から

周りの変なこの空気が当たり前になってしまった…

爽や栄治がこんなにもはなれていくなんて、

今までにもなかったのに…

確かに、栄治との距離ができてしまう理由は

こないだのこともあって理解はできる。

でも、なんで爽まで？

アタシは、一人だけ周りの状況の変化についていけてなかった。

「なぁに、しかめっ面しちゃってんの？」

マヂ、こんなに悩んでるときに誰だよ。

声のほうを向いてみた。

「…涼？！」

「何、びっくりしちゃってるわけ？」

「いや、話しかけてくれるような人ぢゃなくない？」

「普段はね。」

「ほかの女子に睨まれたりすんの嫌だから、どっか行ってよ。」

「は？」

「は？って…散れって言ってんの。」

「まぁいいわ。」

そう言って何かを差し出す。

「何これ。」

「メアドと電話番号かいてあるから、気が向いたらして。」

「いや、こんなんもらったら、余計に…」

「まぁいいから。」

押し付けられた。

「よくないから。」

「まぁいいからさ。とにかく、連絡、な？」

「ちょっ…」

そう言って去って行ってしまった…

はぁ…この紙どうしろって…

とりあえず、連絡だけ入れるか。

周りの世界が変わりつつあることに気づかずに…