〜148㎝の王子様番外編・龍太&束沙編〜
「やっ山本…!!」

加藤の瞳にはうっすらと涙がたまっていて、

それを見た瞬間俺はカッとなった。

高峰の胸倉を掴み、壁におもいっきりたたき付けた。

「てめぇ…今加藤に何しようとした!」

胸倉を掴んでいる手を強め高峰を睨みながら言った。

だけど、高峰は余裕の顔だった。

「加藤さんが僕と付き合うって言わないから」

「そんな…理由で…!」

高峰を一発殴ろうとしたとき、

「山本!やめて!!」

加藤がせいした。

「あたしは…!大丈夫だからっ!殴っちゃだめよ!!」

そんなの無理だ。好きな女が男に襲われそうになって殴らないなんて。

「束沙!!!!!」

裏庭に吉野の声が響いた。


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