愛してるハニー
それから、うちたちは、楽屋を出て、撮影へと向かった。
撮影ではもちろん、うちたちやってプロやから、私情は、表には、出さへんけど、心の中は、かなりのブルーな感じやった。

そして、それから、何紙かの撮影も終えて、次の仕事へと向かう為、楽屋へと戻ってきた。
うちは、自分のカバンを持ち、中から携帯を取り出すと着信とメールの表示がされていた。
うちは、取り合えず、着信履歴を確かめた。

するとそこには…
“着信 たけちゃん“
うちは、着信履歴の人物の名前を見てうちは、むっちゃ、驚いた!
別に普通は、自分の彼氏からの着信に驚く事は、ない思うんやけど…。

そりゃ、うちやって、いつもなら、たけちゃんからの着信に驚く事はないねん。
せやけど、この着信は、何日ぶり?
うちは、いつからたけちゃんの声を聞いていない?
うちは、いつからたけちゃんの姿を見てない?
まぁ、それは、たけちゃんも同じやねんけど、ここまで、会わなかったり、話さなかったりした事ないかもしれん。

お互い忙しくて、同じ時期にライブがあって、今年の年末うちは、まだ、一度もたけちゃんに会っていない。
もしかしたら、この着信やって、間違えかも、メールは、友達からのものやったし、一回だけの着信、今から、何時間も前のもの、それからの着信は…ない。

せやから、うちは、なんだか急に不安な気持ちになり、そのまま、電話せずに携帯をカバンの中へとしまった。
< 21 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop