小さな願い
なのに…

今はこんな日々も悪くはないと思う


結構、充実してる




でも、やっぱ…どこかで慎ちゃんで探してる自分がいる


やっぱ、慎ちゃんのことを考えない…なんて…こと


できないよ…





最近、なんか疲れたな…



「おい。どうしたんだよ?!」



「何が?」


ぼおっとしてるときに守山くんに話しかけられた



「なんか、疲れてる顔してるからさ…」


なんで、亜衣の考えてること…


守山くんはすぐにわかるんだろう…!?



「そんな顔してる?」



「なんて言うか、なんとなく…まぁ、なんかあったら俺に言えよな

 頼りにならないかもしれないけど…」



なんで、こんなに亜衣のことを思ってくれるの…?

守山くんのやさしさに心が痛くなった




「本当だよ…全然頼りにならないよ…」




「お前なんじゃと…」






「本当に泣き虫だな」



きっと、守山くんは亜衣が泣いてることに気付いただろう…


「まあ、まあ、」



守山くんはやさしい、大きな手で亜衣の頭をなででくれた

気のせいだろうか…




守山くんが顔を赤に染めて、少し照れてる



やさしい、やさしい…

大きな手の温もり…もう…感じることのできない慎ちゃんの温もりにそっくりだった
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