小さな願い
かなわないことを知っていながらも、必死で抵抗をした
苦しい、
息じゃなくて、心が苦しい……
涙が出そう……
「…ん…ぷはっ………」
やっと、唇が離れた……
がっしと捕まえられていた腕の力も弱まった
とても悲しそうな顔をした守山くんがそこにいた
「…ごめん…亜衣、先に帰る…」
亜衣は逃げるようにその場を離れた
その場を離れたいという一心で必死に走った…
涙があふれて、顔もグチャグチャ…
今日の朝のウキウキとした顔はそこにはなかった……
見えない、悲しみの渦がすぐそばにあった
幸せはなんだろう…!?