ロウソク
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そうこうしているうちに
文化祭の季節になった。
真央が
一緒に実行委員会やろ!!
って
いつものテンションで言ってきたから入ってみたものの、これはかなりのハードスケジュールになりそうだ。
もともと忙しく働くのは嫌いじゃないからよかったけど。
うちの学校は毎年
『隠し芸大会』みたいなのをやる。
私はそれの音響に当たった。
小さなプレハブで音源の機械をいじる役割だけど、けっこう重要みたい。
だけどここは『隠し芸大会』の特等席だから嬉しかった。
「出場者のエントリー表ね。」と先生にプリントを渡される。
―――うちのクラスは誰も・・・って小鳥遊?
隣のクラスだったけど
変わった名字だから目についた。
なんて読むんだろ・・・??
そのあと打ち合わせとか、音源収集とかで忙しくって《小鳥遊さん》のことはすっかり忘れていた。
打ち合わせは最終グループにさしかかっていた。
「エントリーNo.10の皆さんですね。グループリーダーはどなたですか?」
「あ、僕です。小鳥遊です。小鳥が遊ぶって書いてタカナシ。よろしくお願いします。」
変わった名字の人は不思議なオーラを持ってるっていうのが私の印象だった。
「こちらこそよろしくお願いします。何か希望はありますか?」
打ち合わせは思った以上に長引き、終わった頃には8時を回っていた。