Fortune ─RYO STORY─
母さんがいるという
病室に急いでいくと
ぐったり疲れている様子で
点滴を打ってる母がいた
「元田さんは働きすぎです
働くのはけっこうなことだと思いますが
自分の体がついていって
なかったみたいですよ」
そこにいる母の姿は
前より明らかに痩せていて
顔色は悪く目元には大きなクマがあった
「仕事はしばらく休んでください」
「それはダメですっ…」
母さんは横に激しく首を振る
「無理に仕事をしても
また体を壊すだけです
しっかり寝て
食事をとることをまずしてください」
「そうだよ姉ちゃん、休みなよ
少しぐらい休んだって大丈夫だから」
「う、…ん」