1000文字の話。
一瞬、頭が真っ白になった。
コイツが僕の父親だって?

「父さんは死んだ…お前に殺されたんだっ!」

僕は起き上がると、怒りに身を任せ、ゴブリンに殴りかかる。
僕の一撃を、ゴブリンは右手のひらで受け止め、そのまま僕の手を掴んだ。

『私が殺しただと?』

ゴブリンは、ふっ。と笑い、言葉を続ける。

『可哀相に。自分のした事の悍ましさに、記憶を塗り替えたか。』
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