瞳の色
宮崎が合図(?)したと同時に教室のドアが開いた。
そして入ってきて1番に俺が思ったこと、それは
【りりしい】だ。
腰まであるストレートな黒の髪。
すらりとしたスタイル。
モデルにいそうな女子だった。
・・・あれ?
「じゃ、谷村。自己紹介しろー」
「・・・谷村 愛」
彼女はそれしか喋らなかった。
「なんだ?それだけか?ま、いいがな。席はー・・・お!丁度黒澤の隣が空いてるな」
「・・・・・・。」
谷村は黙って俺の隣の席に座った。
『お、俺黒澤 翠。分からない事とかあったら聞けよ?』
谷村は俺をしばらく見た後前を向き直した。
「・・・うん。」
『・・・・・・。』
・・・やっぱりそうだ。
コイツの目、
色が無い・・・。