瞳の色

外では1年生が走っている。

多分・・・否、絶対持久走大会に向けてだ。



俺の学校は10月に持久走大会がある。

それで今月から体育の授業はこれからずっと持久走だ。



ま、俺は持久走は嫌いでは無い。

タイムもそこそこ速い方だ。




俺はこの時間ずっと外を眺めていた。





********



《キーンコーンカーンコーン》




チャイムが鳴り、授業が終わった。



『おい、谷村。授業終わったぞ。』



一応、ずっと寝ていた谷村を起こした。



「・・・・・・帰っていいの?」



『いい訳無いだろ;』



目を擦りながら起きる谷村にツッコんだ。




すると、さっきまでの静けさはどこに行ったのか。


谷村の席にわんさか人が集まって来た。



「谷村さん、美人だね!」



「ねぇ、“愛ちゃん”って呼んでもいい?」



「前の学校ってどんなんだった?」



「どこから来たの?」



出た。


女子の質問攻撃。


谷村、可愛そうに・・・。


谷村は質問する女子の顔を見た。
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