Boys Kissシリーズ・『年下とのキス』
一応生徒会に入っている俺は、ある程度なら顔が利いた。

だからクラスメイトを止めたんだが…止めなきゃ良かった。

まあケンカなんてなったら、コイツが所属している剣道部は泣きをみるんだが…。

「ねぇ、センパイ。オレにしときなよ? オレ、実家金持ちだし、後悔させないって」

そう言って笑顔で抱きついてくる。

「わあ! センパイの鼓動、ドキドキしてる」

「走ったからだ!」

アレだけ走って息一つ乱さないなんて…。

しかも顔は笑顔だが、目は笑っていない…。

コイツの本気は怖過ぎる。

怖くていつも、俺はコイツの姿を捜してしまう。
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