Boys Kissシリーズ・『年下とのキス』
「かわいそうなセンパイ…」

俺を哀れむような手で、頬を撫でてくる。

「あの時、オレを助けなきゃ良かったのにね。でなきゃオレ達二人、出会うことも無かったのに」

…それもそうだ。

でも…。

「…それでも、俺はお前と出会ったことを後悔しない」

「…っ! …あなたって人はっ!」

息苦しいほどの抱擁。

もう…諦めてしまった方が良いように思えてきた。

人間、諦めは早い方が傷は浅いだろう。

…何だか投げやりになってしまったケド、これでコイツが少しでも落ち着くなら…。
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