幸運の器
プロローグ
人は誰もが、「幸運の器」を持って産まれてくる。

「幸運の器」とは、人の運・不運を司る不思議な器。

それは、目に見えるものではなく、人の魂部分に刻まれる唯一のもの。

最初その器の中に入っているのは、半分の量の「幸運」。

その人に、何か良いことが訪れれば器の中の「幸運」はそれに見合った量だけ減る。

逆にその人に、何か悪いことが起これば「幸運」はそれに見合った量だけ増える。

そうやって、人は「幸運」のバランスを保ちながら一生を送っていく。
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