幸運の器
封筒とおそろいのかわいらしい便箋に、葵のキレイな文字で場所と日時が書かれていた。
~聖ジェームス教会 6月13日 10時~
ただ、それだけが書かれたそっけない手紙だったが、その文字からは何か切羽詰ったものが感じられる。
しかし、それよりも悠斗にはその教会の名前に記憶があった。
以前、葵が見ていたパンフレットの中にその名前を見かけたことがある。
でも、悠斗が見ているのに気づくと葵はすぐにそのパンフレットを隠してしまったので、いったい何のパンフレットだったのか良くわからなかった。
「教会?いったい何があるんだろう?でも、日曜日になれば葵に会えるんだ……」
悠斗には、今はそれだけで幸せだった。
悠斗は、日曜日までの数日をただひたすら待ち焦がれた。
~聖ジェームス教会 6月13日 10時~
ただ、それだけが書かれたそっけない手紙だったが、その文字からは何か切羽詰ったものが感じられる。
しかし、それよりも悠斗にはその教会の名前に記憶があった。
以前、葵が見ていたパンフレットの中にその名前を見かけたことがある。
でも、悠斗が見ているのに気づくと葵はすぐにそのパンフレットを隠してしまったので、いったい何のパンフレットだったのか良くわからなかった。
「教会?いったい何があるんだろう?でも、日曜日になれば葵に会えるんだ……」
悠斗には、今はそれだけで幸せだった。
悠斗は、日曜日までの数日をただひたすら待ち焦がれた。