幸運の器
一磨は扉を開いて悠斗のことをチラリと見ると、入るように促した。

促されるまま悠斗はその中へ足を踏み入れる。

入ってすぐは広い玄関ホールになっており、そこから長い廊下が続いている。

玄関で靴を脱ぎ、置いてあったスリッパを履くと一磨について廊下を進んだ。

その途中には、いくつかの部屋が存在するようだったが、一磨は廊下の突き当りのドアを開けて中へ入った。

そこは20畳ほどのリビングダイニングになっていた。

大型テレビが一台に二人がけのソファが二つ、そしてそのソファが挟むように背の低いテーブルが一つ置いてあるだけのシンプルな部屋。
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