幸運の器
最初、悠斗は祥子の話を頭から否定した。

そんなことがあるはずがないからだ。

しかし、祥子の真剣な顔と今の祥子の状態を見ると、次第に自分の考えに自信がもてなくなってきた。

悠斗は、話を聞いた後祥子を家まで帰すと、ある場所へ向かった。

ついた先は、長い生垣を有する百目鬼家。

もう迷うことはなかった。

悠斗は、立派な門から中へ入ると茶室ではなく直接母屋へと向かう。

母屋の玄関の前にも呼び鈴などはない。
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