幸運の器
運命の歯車
大学の講義というものは、どうしてこうも退屈なのだろうか。

教授連中の自己満足だとしか思えない。

しかし、学生も単位を取るためにあの手この手を使って、この退屈さを紛らわしている。


「なー、匠。今日ってサークルの新歓だったよな?」

悠斗は、隣で真面目に講義を受けている匠に話しかけた。

「うん?なに?」

「いや、まあいいや。とりあえず、ノートよろしく」

悠斗はそれだけ言うと、夢の中の住人へと変わった。

匠は、そんな悠斗を見て苦笑しながらも、また講義に集中する。
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