幸運の器
悠斗たちがコンパ会場に到着すると、もうすでに新歓コンパは始まっていた。

まだ始まってそれほど時間がたってないはずなのに、大きく二つのグループに分かれている。

一方は、やたらと女性が多いグループ、もう一方はやたらと男性が多いグループ。

よく見てみると、女性グループの中心には一人の男性、そして男性グループの中心には一人の女性がいるようだった。

あまりにも、囲まれすぎていてその二人のことは良く見えない。


「あーあ、なんだかコレ、もう出来上がってるって感じだな……」

悠斗は、少し気落ちした感じでそうつぶやいた。
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