幸運の器
そのいきなりの謝罪にただ面食らうだけで、どう対処していいのかわからず、ただその子のことを見つめることしかできなかった。

女の子は、それを説明を求められていると解釈したのか、とつとつと語りだした。

「あの、私、実はこの大学の学生じゃないんです。その、まだ私、高校生で……」

「えっ?そうなの?」

大人っぽい雰囲気の彼女ならば、大学生でも十分通用する。

しかし、よく見てみると確かに幼さがまだ残っているところもあった。

「それで、何で今日はここに来たの?」

悠斗たちはとりあえず、次の店に向かうため歩きながら話し出した。
< 33 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop