幸運の器
器の謎
二人はしばらく対峙したまま、距離を保っていた。
最初に均衡を崩したのは、悠斗だった。
「確か、カノンって言ったよな。何の用だ?」
カノンは、以前にも見せた侮蔑するような表情で同じようなことを言う。
「お主、何度同じことを言わせれば気が済むのじゃ。お主の阿呆振りも筋金入りじゃの」
「阿呆って……。あのなー、オレだってそれぐらい覚えてるよ。確か、器とかいうヤツを奪いに来たんだよな?そうじゃなくて、どうして今更またオレの前に姿を現したのかってことだよ」
「それは、しばらく別の用件で忙しかっただけのことじゃ」
カノンは、涼しげな顔のままそう言った。
最初に均衡を崩したのは、悠斗だった。
「確か、カノンって言ったよな。何の用だ?」
カノンは、以前にも見せた侮蔑するような表情で同じようなことを言う。
「お主、何度同じことを言わせれば気が済むのじゃ。お主の阿呆振りも筋金入りじゃの」
「阿呆って……。あのなー、オレだってそれぐらい覚えてるよ。確か、器とかいうヤツを奪いに来たんだよな?そうじゃなくて、どうして今更またオレの前に姿を現したのかってことだよ」
「それは、しばらく別の用件で忙しかっただけのことじゃ」
カノンは、涼しげな顔のままそう言った。