アイツとコイツは許嫁。
「ていうか俊哉って意外に女好きなわけ?」
一緒にいてそんな風には見えなかったけど。
「は?違うよ。変な下心とかなしでかわいいんだって!純粋だって!」
・・・純粋とか意味分かんねえんだけど。
そして、
「俺、一途だし。」
と付け加えた。
こいつ好きな奴いんのか?
そんな事を考えたり、他学年の障害物競走を見てたりしてたら、いつの間にか3年の番になっていた。
第1走者が位置に着いた。
パンッ
という切れのいいピストルの音と共にスタートした。
一気に周りが盛り上がる。
初めは、縄で2重とびをしながら進むというモノ。
俺らのクラスは今、2位!
「いけええぇぇっ!!」
周りに負けないぐらいでかい声で叫ぶ。
しばらく行ったところで次は一輪車。
支えなしで50メートルくらいこぐ。
・・・俺のクラスの奴、練習したのか?