アイツとコイツは許嫁。
「何だよ?」
ポケー、っとしている俊哉に声をかけた。
周りは騒がしいのに、ここだけが場違いなまでに静まっている。
「ま、摩央って・・・なんか不良キャラ・・・?」
俊哉がいかにも『意外』って顔をしている。
「何、悪い?」
俊哉を半ば睨むように見たら、
「いや、超うける!!」
そう言って、無理やり肩を組んできた。
「いって!背ちぃせえんだよ!!」
飛びついてきた、と言った方が近いかもしれない。
ていうか俊哉、応援はどうしたんだよ!
「た、高見沢くんって・・・意外に、絡みやすいんだね・・・?」
クラスの中でも派手な感じの女子達が話し掛けてきた。
すんごい、いきなり。
しかも何で疑問系?
ていうか旗作りの時にも、少し話したじゃん。
「んなの俺が知るかっての」
笑いながら返事してやったら、
「っ・・・」
うつむいて何かを話し始めた。
・・・何なんだ、アイツら?