アイツとコイツは許嫁。
「んおー!!うまい!摩央の母さん天才!」
口をモゴモゴさせながら、かなり感激していた。
そんなわけで俺も卵焼きを口の中へ。
「めっちゃうめぇ・・・」
何が違うのか分からなかったけどうまかった。
俺の母さんとは違うおいしさ。
「摩央が自分の母さん褒めてる・・・!え、マザコン?」
俊哉、残念ながら俺のお母様ではない。
それにお前、
「殴られたいの?」
「まさか!」
一言余計。
「わあー!すごい!」
・・・?
頭上からいきなり声がした。
振り向いて見上げると、さっき話し掛けてきた女子がいた。
そしてその中の1人に、
「ねえ、1個おかずちょうだい!」
なぜかおかずを請求された。
「おおー、何か摩央が押されてるぞ!」
さらに俊哉や、周りの奴らが意味分かんねえ事を言い始めた。
押す?
何が押されてるんだよ。