アイツとコイツは許嫁。
「――・・・ちゃん―――」
さっきからしつこいですわね。
誰を呼んでいるのですか?
「――琥―――ちゃん・・・――」
うるさいですわ・・・。
だから誰が誰を呼んでいるのです?
「―――琥珀ちゃん!」
・・・まさかのわたくしですか?
重たい顔を上げると笑顔の水樹さんが立っていました。
「次、俺たち騎馬戦だから!俺、担がれるから!見といてよっじゃ!」
水樹さんは早口でそう言うと入場門まで走っていきました。
もうわたくし達のクラスですか?
1年や2年はいつから終わっていたのでしょう?
というか男子が終わったら、次はわたくし達じゃありませんか。
まあいいですわ。
とっとと終わらせたいですから。
ピ―――――!!
そんな事を考えていると、高らかに笛が鳴りました。
あ、水樹さん発見です。
頑張って下さい。