アイツとコイツは許嫁。
階段を下りてリビングに行くと、もう制服に着替えている琥珀としっかりとスーツを着ている冬樹さんと瑞江さん。
琥珀のお父さんは冬樹、お母さんは瑞江さんと言う。
広く、きれいなリビングにこの3人。
絵になってるっていうか・・・俺、場違いじゃねえ?
同じ金持ちなのになんでこんなに出来が違うんだか・・・。
「あら、摩央さんおはようございます」
さわやかな声で瑞江さんに話し掛けられてドキッとする。
「あ、おはようございます」
・・・すみません、こんな奴で。
「朝食の準備が整っていますわ。もう少し早く起きたらどうなのです?」
朝っぱらから琥珀の皮肉を食らい、少々不機嫌になりながらも洗面所に向かった。
・・・性格ひねくれすぎ。