アイツとコイツは許嫁。


洗面所から帰って来た俺を待っていたのは高貴なこの雰囲気。


何、皆さん礼儀正しすぎじゃないですか?


さらにこの家の朝食は素晴らしすぎるもので。


俺んちは料理なんか家政婦にやらせっぱなしなのに、なんとこの家の料理はすべて瑞江さんの手料理なのだそうだ。


というより、この家に家政婦はいないらしい。


全然見ないのはそのせいなのか、と納得。


朝食を食べ終え、自分に部屋に戻ろうとした俺に琥珀が一言。


「わたくしは遅刻などしたくありません。摩央の巻き添えを食らうのは御免こうむりたい所ですわ」


・・・それは遠まわしに早くしろっていってんのか?


そして琥珀はツンッと目を逸らした。


・・・まじボコしたい。


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