アイツとコイツは許嫁。
さかのぼること30分前―――。
「ああんっ!?」
学校から帰ってきてから、休む暇なく親父につれてこられたリビングで言われたこと。
「おまえには許婚がいる」
・・・・・なんのギャグだ?
「親父いつからギャグがいえるようになったんだ?」
「ギャグじゃない。ついでにもっと言葉づかいをよくしろ」
・・・・許婚とか聞いたことねぇぞ。
「そしてだ。おまえは来週から許婚の子の住んでいる家で生活してもらう」
なんのことだか。
ふざけんじゃねぇ。
短気な俺の頭の糸がきれかかっている。
「ふざけんな、ちゃんと説明しやがれ。わけわかんねーよ」
怒り、体の7割を支配中。
スパ―――――ン!!!!
「言葉使いに気をつけろっつてんだろうが!!」
「・・・すみません」
毎度のことながらいきなり激変する親父に頭をひっぱたかれたのち、言われたこと。
それは――――。