【短】わたくし暴走族になります!!
「脇しめて…鋭く腕を出す」


ボソッと何かを呟いたかと思えば、次の瞬間大きく息を吸い込んで踏み出した。


「女も殺してやるー!!」


尋常ではない晋一さんの声と顔に誰もが凍り付き、最悪の事態を想定した。


その様子をスローモーションのように、ゆっくり…はっきり俺の目は捉えた。




「ふざけんじゃねぇ!!」


バコーン!!


誰がこの結果を想像した?


「…今…顎いきましたよね」


「容赦ねぇな…」


倒れ込んだのは晋一さん。


そして……

あの言葉を叫んだのは、一番似合わないアイツだった。


おい?


「お前何者?」


心臓潰れるかと思ったじゃん。

無茶しやがって。
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