オマジナイ
その後もリリスに教えられ、オマジナイを続けた。

効果は効き続け、先輩はとうとう少女の名前と顔を覚えてくれた。

姿を見かければ、話しかけてくれるようにまでなった。

でも…相変わらずあの女の子と一緒にいる。

それが悔しかった。

先輩はあの女の子と一緒にいる時、すごく嬉しそうな顔をする。

あんな笑顔、自分には向けてはくれない…。

悲しさはやがて、暗い感情に滲んでいく。

だから少女はリリスに頼んだ。

ライバルを消せるオマジナイを教えて―と。

リリスは最初戸惑っていた。

けれど少女の熱意に負け、とうとうオマジナイを教えてしまった。
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