オマジナイ
今日、この嫉妬と殺意の気に触れれば、間違いなく女の子は命を落とす―。

それだけは、避けたかった。

だから―マカは手に『気』を込めた。

少女が教室のドアに手を触れた。

―そして、『気』を込めた手で、机を叩いた。

バンッ!

「ぐあっ…!」

少女は目を開き、ノドを掻き毟った。

大きく見開いた目、そして鼻に耳、口から大量の血が溢れてくる。

「あがっ、ぐふぅっ!」

少女の体から、一気に血液が流れる。

やがて、少女の体は床に倒れた。

しぼんだ体は冷たく、硬くなった。

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