思い出の前に
2人は『桔梗』に入り、出入り口から一番離れた席に座った。



ミサは黒蜜きなこパフェ、安堂は栗抹茶パフェを注文した。



ミサはわかるが、安堂がパフェを食うのはおかしいだろ。



一体何をしにきたんだ。



それぞれのパフェがテーブルに到着すると、ミサの目は輝いた。



安堂はそんなミサをまたもかわいいと思ったに違いない。



「あのさ、あたしに話があるんじゃないの?」



ミサはパフェの中に入っているわらびもちを噛みながら言った。



ミサに話を切り出させてどうするんだ。
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