恋するキモチ
30分ほどたったところで、ようやく杉本の手が止まった。

「で…できた…!」

「貸してみろ」

杉本から調書を取り上げ、一通り目を通す。


特に漏れもないな。山下の調書なんかよりよっぽどちゃんと出来てるぞ。


それが少し笑えて、くっと小さく笑った。

「ど、どこか間違ってました?」

少しおどおどとした様子で杉本が聞いてくる。悪い、と苦笑しながら首を横に振った。

「ちゃんとかけてる。問題ない」

くしゃっと杉本の頭を撫で、調書を渡した。

「飯、食ったか?」

聞かれて、杉本はいえ、と首を横に振った。

「そうか。もしよかったら、飯でもどうだ」

「はい!ぜひ!」

嬉しそうに微笑む杉本の顔に、思わず自分も笑顔になった。

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