恋するキモチ
お会計を済ませて店を出ると、私は一目散に近くのゲームセンターへと向かった。


なんだったのよ、一体。


ゲームセンターに到着すると、さっきのお店で作ったお釣りの100円玉を機械に投入し、吊り下げられていたグローブを手に填める。

ふぅ、と一息つくと、画面に熊が現れる。

「…つか、洋司との仲が戻ったら戻ったで、どうせあんな子やめときなよ、的なこと言うんでしょうがっ!」

バコン!と大きな音が響いた。
周囲の別の機械で遊んでいた人達が手を止めて、京子の方に視線をやる。

「大体、なんで見ず知らずの奴に、仲直りしてあげてとか言われなくちゃなんないのよっ!」

また、ボコン!と大きな音が響く。
辺りが騒然となる。

「ほっとけー!」

バゴン‼︎
機械がガタガタと揺れる。
画面には、WINの文字がでていた。

少しばかりスッキリした顔で、京子はグローブを外すと、機械に戻して、何事もなかったかのようにその場を後にした。
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