恋するキモチ
「なにもねーよ」
「ほんとに何もないのか?」
疑うような眼差しを向ける三井に、成田はため息まじりに「ねーよ」と答えた。
「こんな仕事やってると、彼女なんてなかなかできんだろ。別に社内恋愛が駄目って訳でもないんだ。お前もいい年なんだし」
「いい年したおっさんを、大学出たばっかりの若い女が相手にするわけねーだろ」
自分でいいながら、悲しくなってくる。
そうだよ、だって俺だぞ?
杉本が仔犬みたいになついてくるから、うっかり勘違いしそうになったが、こんな冴えない中年相手に恋愛感情なんて芽生えるわけないってな。
成田は麺をいっきにかきこむと、パン!と手を合わせてご馳走さま、と頭を下げた。
「ほんとに何もないのか?」
疑うような眼差しを向ける三井に、成田はため息まじりに「ねーよ」と答えた。
「こんな仕事やってると、彼女なんてなかなかできんだろ。別に社内恋愛が駄目って訳でもないんだ。お前もいい年なんだし」
「いい年したおっさんを、大学出たばっかりの若い女が相手にするわけねーだろ」
自分でいいながら、悲しくなってくる。
そうだよ、だって俺だぞ?
杉本が仔犬みたいになついてくるから、うっかり勘違いしそうになったが、こんな冴えない中年相手に恋愛感情なんて芽生えるわけないってな。
成田は麺をいっきにかきこむと、パン!と手を合わせてご馳走さま、と頭を下げた。