ぬくもりに触れたくて。

「…まろん…何かしゃべってよ。」

それから、リビングに行ってテレビを見る際

距離を置いた。

話かけられても答えたくなかった。

「いい加減機嫌治してよ…頼むよ…。」

半ば呆れたように言う。
何かがキレた。

「私、りっくんと別れる。」

「……は?」

「分かってると思ってた。
私の気持ちも、この記念日の大切さも。…でも違った。りっくんにはどうでも良かったんでしょ?」

「……なんでそうなるんだよ。もう少し考えてよ。俺だって大切にしてるよ…でも時には無理なことだってあるんだよ。」

「だけど…っ…半年とかじゃないんだよ?
一年だよ?…」

「まろん…。」

伸びる手をはねのける。
話せば分かると思ってたのに違った答えだった。

「…少し頭冷やせ。」

初めて見せた怖い顔。

勢い良くドアが閉められる。

私…嫌われたかな…。

また泣いちゃう。


最悪だ…私。
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